ピザ屋さん-アツアツのおいしさと笑顔の裏側
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頼んでないっすよ!

とあるマンションへ配達に行ったときのこと。
このマンションは2つの建物で、A棟とB棟がとなり同士に向かい合うかたちで建っています。

普通であれば、マンションの上のほうや入口付近に建物名が書いてありますが、このマンションはなぜかどこにも書いてありません・・・。

どこかに書いてあったのかもしれませんが見つけられず、夜の配達でまわりが暗かったこともあり、どちらがA棟でどちらがB棟なのかわかりませんでした。

さらに不運なことに、今回の配達は出発が遅れて配達予定時刻ギリギリになってしまい、ちょっと急いでいました。

急いでいるときの人間の心理状態ってすごいですね。
なにも確信はないのに、無意識のうちに、迷わず目の前のほうをA棟だと決め付けて階段をかけ上っていました。(笑)

階段をのぼっているときに、途中の階で目に入ったドアの部屋番号をちらっと確認しましたが、部屋番号にAかBかは書いてありませんでした。

そして、配達先の306号室に到着!

チャイムを押します。

ピンポーン

電気はついているのに、なぜか誰も出てこない・・・。

もう一度チャイムを押します。

ピンポーン

ゆっくりとドアが開き、若い男の人が無言で出てきました。

ピザ屋@ume
「あっ、お待たせしましたー!!
ご注文は、シーフードピザとマヨマヨスペシャルですね~。」

と、いつものようにオーダーを確認しながらピザを渡そうとすると・・・

お客様
「えっ!えっ!?
いやっ、頼んでないっすよ???
ウチっすか?」

と、ちょっとあせった感じで否定します。

お客様
「えっ???頼んだのだれっすか?」

・・・え?( ̄□ ̄;)
お兄さんが頼んだんじゃないの??

伝票を見せながらお客様に確認をします。

ピザ屋@ume
「元下町1-2-3 元下マンションA306のお客様なんですが・・・。
こちら、Aの306号室ではありませんか・・・?」
お客様
「そうそう、ここがAの306っす。
うちの住所だわぁ・・・!」

住所があっていることに、すごく焦りだすお兄さん。

お客様
「その電話、男の人だった?女の人だった?」
ピザ屋@ume
「自分が電話に出てないのでわかんないです・・・」
お客様
「えーっっ、マジで頼んでないっすよ!?」

と、お兄さんは必死です。
そりゃそうだ、頼んでもいないピザが自分の住所宛てに届くんですから。

でも、住所は合っているが、注文者の名前がお兄さんの名前ではないとのこと。


その場で伝票にある注文者の番号へ電話をかけてみることにしました。

ピザ屋@ume
「先ほどご注文いただいたピザーヤですが(中略)お客様のご住所を確認させて頂いてよろしいですか?
元下町1-2-3 元下マンション Aの306号室ですか?」
注文したお客様
「はい、そうですよ。」
ピザ屋@ume
の306ですか?」
注文したお客様
「そうそう、の306。」
ピザ屋@ume
「・・・?!
えっと、いま玄関の前にいるのですが・・・。」

と言ってお客様に玄関の前へ出てもらいましたが、お客様の玄関には誰も居ないそうです。

注文したお客様
「え?誰もいないみたいですが・・・。」

どういうこと?
こっちもAの306号室、電話の向こうもAの306号室。

え?なんで?どうして?
このマンションには見えない時空の壁でもあるんですか?

・・・!!

そのとき、ふとひらめきました。
本当は、どちらかがの306に住んでいるのに、Aだとカン違いしているのではないかと。(笑)

もう片方のマンションは向かい側に建っているので、通路から向こうを覗いてみました。

・・・いました。
電話をしながらこっちを見ている男性が。


なんということでしょう、こっちのマンションは実はだったのです。(笑)
間違えてお届けしてしまったこのお客様は、自分がBに住んでるのにAだと思い込んでいたようです。

すごく必死に対応してくれてありがとうございました。大変ご迷惑をお掛けしました・・・。

でも、この一件のおかげで自分の住んでいる部屋がBだったということが分かって良かったですね。(笑)

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