怒る先輩
デリバリーのアルバイトは最初は先輩の後ろをついて走り、バイクの運転に慣れたり接客の流れを教えてもらいます。
そして、2,3回 先輩の接客方法を後ろで見学し、次回からは先輩が後ろで見守るなかで新人さんが接客をします。
ピザ屋のスタッフが二人も配達にくるのでお客様にはおどろかれます。(笑)
そんなOJT教育を経て、新人さんも「研修中」というバッチを胸につけながら、独り立ちをしていきます。
当然、自分もこのアルバイトを始めたときには新人さんだったので、先輩のベテランスタッフと一緒に配達に行きいろいろ教えてもらいました。
はじめは先輩の後ろをついて走っていくだけですが、ある程度慣れてくると今度は自分が先頭を走るように言われます。
- 先輩
- 「よし、じゃー次からはume君が配達のルートを決めて、先頭を走ってみてくれ。」
ちょっと緊張します。
お店のカベに貼ってある大きな地図を見ながら、配達先までのルートを考えます。
- 先輩
- 「ume君の好きな道で行っていいぞ!」
そう言われ、最短ルートを考えます。
たまたま今回の配達先は、自分がプライベートでもよく通る道の先にありました。
地元なので、この時間に渋滞しやすい道路や抜け道はけっこう知っています。
お店を出発し、後ろからは先輩がぴったりくっついて走ってきます。
この先輩、年齢は40歳前後の気さくでおもしろいおっちゃんです。
しかも関西弁で、やたらよくしゃべるおっちゃん。
で、先輩は「自分の好きな道で、自分でルートを考えて行ってみろ」と言っていたので、自分の中で最も最適で、早くたどり着けるルートで走っていました。
抜け道を通ろうと思い、とある路地へ曲がってはいろうとした瞬間・・・
ブビィーーーーー!
ブビィーーーーー!
ブビィーーーーー!
と、後ろからクラクションが聞こえます。
えっ!?っと思って、止まって振り向くと、先輩が言います。
- 先輩
- 「違うぞーーー!!(゚д゚ )」
えっ!?
抜け道を使おうと思って曲がったのですが、先輩の想定していたルートと違うらしく、ものすごい勢いでクラクションを鳴らして威嚇してきます。(笑)
なんでやねん!自分の好きな道で行けって言ったやんけ!!