恐怖のクリスマスイブ 後編

クリスマスは、本当に死にそうな勢いで忙しいのですが
ピザの配達用バイクの台数には限りがあります。

近所にあるヤクルトの配送センターでクリスマスの夜だけ、ヤクルトのおばちゃんが乗ってるバイクを借りてきたり、

近所の警備会社に行って、緊急出動用のジャイロを借りてきたり、

近所の新聞屋さんから、新聞配達用バイクを借りてきたり、

夜間は営業していない保険屋さんや銀行の営業用バイクを借りてきたり、

郵便局の配達用バイクを借りてきたり。

・・・なんてことはしないので、バイクが足りません。

うちの店ではバイトの人数も足りません・・・(笑)

とりあえず、クリスマスの日はバイクが足りないので、うちの店長は毎年とある作戦を実行しています。

その作戦とは・・・

「アルバイトが通勤で使っている自家用の原付を、宅配仕様に改造しよう作戦！」

そうなんです。

アルバイトの子たちが普段、通勤するために乗ってくる自分の原付を、ピザを配達できるように改造してしまうのです。

ピザ屋で働いている高校生や大学生は、原付をもってる比率が高いのです。
（だからデリバリーのバイトを選んでるのだと思いますが。笑）

バイクの改造といっても、荷台（キャリア）に、ダンボール箱をガムテープやヒモを使って取り付けるだけのお手軽な改造です。(笑)

ピザの食材などが入っていたダンボールを取り付けるだけで、ピザ屋のロゴや店名などを書いたりしませんので、こんなバイクが一般道を走っているのを見ると・・・・

原付の後に変なダンボールを付けて、サンタのかっこうをしているただの変態にしか見えません。(笑)

しかも、スクーターにフルフェイスヘルメットです。(笑)

乗ってる本人にはかわいそうですが、そうでもしないと間に合わないくらい、バイクの台数が足りないのです。（バイクが足りないというか、注文が多すぎる。）

さて、そんな変態も総動員してがんばっているわけですが、クリスマスの日はハンパじゃなく注文がきますので、いくらがんばって配達しても、お客様は１～３時間は軽く待たされます。

特に、夜６時から８時くらいはピークです。

ベテランデリバリーなんかは、４件持ち、５件持ちは当たり前。
（バイクにピザが詰めるだけ詰め込みます。）

新人さんでも、クリスマスは２～３件持ちで行かされます。

いつものように、１件届けて店に戻る。また１件届けては店に戻る。
なんて事をしていると、とても間に合わないんです・・・。

だから、同じ方面の注文のピザを、まとめてバイクに詰め込んで配達に行くのです。

配送ルートは、そのデリバリー次第ですが、多くの場合はルートの手前の家から順番に届けることが多いかと思います。

本来ならば、注文を受けた時間の早い順番に届けるべきなのですが、効率が悪くなりますので手前の家から順に配達します。

以前にも何度か話に出てきていますが、ピザを届けるときには、ピザの下に熱い保温プレートをひいてお届けします。

なので、ピザを冷まさずにあつあつのピザを届けることができるんです。冷めたピザはまずいですもんねぇ・・・。

ですが、それは通常営業の場合です。
クリスマスの日ももちろん保温プレートをいれてお届けしていますが、
保温プレートにも数に限りがありますので、冷めてしまった保温プレートが再度あったまるヒマがありません。

なので、実質保温プレートがあってもピザは冷めてしまいます・・・。
しかも、５件持ちなんかで配達に行くと、手前の家でピザとお金のやり取りをしている間にも、後の人のピザは冷めてしまいます。

とても恐縮ですが、これは仕方がありません。
さすがのumeにもこれだけはどーにもできません。

もし、クリスマスでもアツアツのピザを食べたいのであれば、テイクアウトをご利用ください。

また、クリスマスシーズンになると、２週間くらい前から予約を受け付けているのですが、予約は１週間前にはすでにパンパンになります。

ご予約の際に、お届け時刻をご指定いただく場合がありますが、この予約はあくまでも目安程度にお考えください。予約をしていてもクリスマス当日はドタバタしていますので、30分や１時間遅れることもあります。

こちらも、できる限り予約優先でピザを焼いていますが、予約が多すぎて間に合わないんです・・・。（むしろほぼ予約でいっぱいなところに、大量の当日注文が割り込んでくるので、管理しきれません。）

ダブルブッキングどころか、トゥエンティブッキングくらいしています。(笑)

ちょっとだけ豆知識ですが、クリスマスのような忙しい日に予約をする時は、実際に届けてほしい時間よりも早めの時間を指定してみてください。しかも、区切りのよい時間よりも１０分早めとか。

例えば、７時に予約をしようとしている場合は、７時ではなくて６時５０分とか。

一応、忙しくても注文を受けた時間順にピザを作りますので、７時の予約ピザよりも最優先で真っ先に作り始めます。（きっと）

たいていのお客様は、６時！６時半！７時！のようなキリのいい時間をご指定されるので、ほんのちょこっとだけずらしてみると、同じ時間帯のご予約の中でも最優先で作り始めてくれる可能性があったりします。(笑)

ですが、結局忙しさや、他の注文の配達先のエリアとの兼ね合いで、７時のピザと何件か同時にまとめて配達する可能性も高いですので、もし１番先に焼きあがっても、他の７時予約のピザが焼きあがるまで保温バッグの中で待機されている可能性も高いです。(^^;

もう、こればかりは運ですが。(笑)

まぁそんなこんなで、ピザ屋さんのクリスマスは一年で最も忙しい日なのです。

普段１日の売上が５万円のお店が、クリスマスは１日で１００万以上も売り上げちゃったりするのも珍しくありません。(笑)

こんな忙しいクリスマスにバイトを休むやつは、店長だけでなく、他のアルバイトからも冷たい目で見られます。

クリスマス明けにバイトへ行くと、とてつもなく重い空気になっていますので、クリスマスに自分だけバイトを休もうなんてことは考えない方が良いですよ！(笑)

また、クリスマスにアツアツのおいしいピザが食べたいお客様は、宅配ではなくて、事前の電話予約でテイクアウトをご利用することをおすすめいたします！

店に行ってから注文すると、テイクアウトでもかなり待たされますのでご注意を！